ホーム » マニュアル » 関心事の明確化:John Foresterの事例

テープ起こし

関心事の明確化:John Foresterの回答例

これは、John Forester教授の回答例です。

1.実務において関心のあることは何でしょうか。この分野の実務において、どんな課題や可能性を知りたいでしょうか。

都市計画家が市民参加の課題をどのように解決するのか興味があります。特に、中間にいるメディエータの活動について知りたいです。多くの異なる要求を持つ多様な利害関係者とどのように協働しているのでしょうか。どのように信頼を維持するのでしょうか。資金、情報、スキルなどの不平等がある状況で、単に物事を推し進めるのではなく、どのように多くの人にとって良い結果を得るのでしょうか。

2.もし、Xに興味があるなら、何を明確にしたいですか。

話し合いの場に参加している人とそうでない人に対して都市計画家が留意することに関心があります。都市計画家は、どのような方法で異なるグループ、とくに弱い立場の人と、情報を共有したり、後押ししたりしているのでしょうか。都市計画家は、あるグループや個人が支配する問題に対応するため、どのような公共のプロセスを構築するのでしょうか。また、どのように都市計画家は対立する異なる感情的な事柄を対処しているのでしょうか、困難な状況下で、どのように都市計画家は課題解決の自信を持つのでしょうか。

3.どんなことが明確になると思いますか。

都市計画家は自分を「メディエータ」と思っている必要はないですが、いつも仲裁のように、間に入る役割を担っていると思っていると考えます。また、都市計画家は、権力などの不均衡への対応の仕方を理解していると思います。

4.あなたの関心のある学術的な議論を考えてみましょう。学術的な議論を呼んだ後、どのような質問がありますか。学術的な議論から何を考えさせられましたか。実際の実務においてより深く知りたくなったことは何ですか。

「公平性」に十分に言及した文献はありません。都市計画理論では、実務者は「中立」か「偏見」のどちらかの傾向にあります。実際はもっと複雑だと思いますし、実務者は、「中立性」を超えて信頼を維持するための多様な方法を使っていると思います。実務からこうした理論的な見解を深堀りしたいと思います。さらに、学術論文では感情の問題を避ける傾向があるので、とくに感情について理解したいと思います。