基本的な編集のガイドライン
「えっと」「まあ」「なんというか」といった表現が繰り返しある場合、どのようにすればよいですか。
こうした小さなフレーズを繰り返し使う癖のある人がいます。あなたは、話し手の話し方やスタイルとして残しておこうと思うかもしれませんが、繰り返し出てくる場合、読み手の気が散ってしまうので削除しましょう。
自分の質問を削除した場合、文章のつなぎをどのように処理しますか。自分の質問でストーリーの流れが変化する場合、どうすべきですか。
最も簡単な方法は、まるでインタビューの回答者である話し手の文章に、自分の質問の要素を(括弧)に入れて組み込むことです。
[テープおこし] Q:あなたの成長過程で最も影響を与えたのは誰ですか。
A:まず、家族です。両親から様々な点で良い影響を受けたと思います。幼いころに、メンターとはいいませんが・・・影響を受けた人がいます。彼は同じ年齢の友人でした。彼はとても素晴らしかったです。[編集方法1] (幼いころに影響を受けたのは)家族です。両親からは様々な点でよい影響を受けたと思います。また、同じ年齢の友人がいました。彼はとても素晴らしかったです。
また、少し高度になりますが、話し手の文章をうまく変化させる方法があります。こうした方法では、話し手が直接話した文章ではありませんが、ストーリーがスムーズに流れます。
[編集方法2] 両親からは様々な点でよい影響を受けたと思います。また、同じ年齢の友人がいました。彼はとても素晴らしかったです。
未完成または不完全な文章はどうすればいいですか。
文脈によります。話し手は、ある文章から話はじめ、終わらないうちに、何を言いたかったのか思い出し、別の文章を始めてしまうことがあります。この場合、間違ってスタートした部分を削除します。
その他には、文章が終わりかけた状態で、別の文章に移ってしまう場合があります。もし、不完全な文章が重要で、別の箇所でも出てこない場合は、いくつかの言葉を加えて完全な文章にして残します。
もし、不完全な文章でも文脈に沿っていれば、文末などに「・・・」を加えて不完全な文章のまま残します。
自分が追加した文章には(括弧)をつけますか。
一般的には、つけます。まず、自分で文章を追加するのは、どうしても必要な場合に限ります。例えば、文法的な理由、文章を明確にする、不完全な文章を完全にする、削除した自分の質問を補う場合です。どの部分に文章を追加したかを明確にするために[括弧]をつけます。
プロファイルの最終版では、[括弧]を外すことになるでしょう。しかし、編集過程では、[括弧]によって、実際にインタビュー回答者である話し手が実際に話した内容が明確になります。
文章を削除したり省略したりできますか。
ほとんどできません。繰り返しや無関係な文章は削除できます。その他に、間違った内容で話し始めてしまった場合、間投詞、不完全な文章などは削除できます。注意深く編集してください。
もし何と言ったかを理解できなかった場合どうしますか。
もしレコーダで何といったか理解できない場合は、あなたが(推測した言葉)を記載するか、(聞き取りとれない)と記載して、後で話し手に確認します。また、聞き取れたものの理解できなかった部分なども(質問)を記入して、後で話し手に確認します。
もしストーリーの一部が不足している場合はどうしますか。
ストーリーを理解するうえで重要であれば、編集終了後、インタビューの回答者である話し手に連絡し、追加の質問をします。アポイントメントなど、最初のインタビューと同様に段取りを進めます。
してはいけないことは何ですか。
インタビューに勝手に言葉を補足してはいけません。また、一続きの長い文章は作成してはいけません。